グレート物置91

がんばって書いたのはこちらに置いとく →がんばってなくても置く事にした

プロットは楽する為の手段

※以下はど素人の無責任な寝言ですので、真に受けて痛い目を見ても当方は一切責任取れません。
そのへんを予めご了承できるナイスな方のみお読みください。

経緯:

先日のサイト http://sakka.org/ 絡みです。
周期的な話題ではあるけれど、小説創作におけるプロット作成について多々意見がありもす。
思い出したが吉日、ということで、ちょっと思うところをまとめてみたのを手直しして載せてみちゃったりすることにした。

前置きはここまで。
以下、私見。

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「良い作品を書くためには、綿密なプロットが必要である。だからがんばって書かねばならない」……のだろうか?

小説投稿系のサイト周りでは、この考え方を時々しばしば目にするのですが、僕は考え方自体がそもそもアベコベなのではないかと考えています。

白紙にいきなり文章を書くのは大変だから、まず「プロットでいいから書いてみる」のです。
着想について、一々文章にしてらんないからプロットで済ます、そういうことだと思うのです。
筆がノると、つい文章で書きたくなることもありますけど、一旦文章にしてしまうと全体の見通しが悪くなるので意図的にこらえるようにしてます。


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メリットは?

文法などの「決まり事」にとらわれず、ストーリーや展開に集中することができる。

文章って丁寧に書こうとすると、それだけで結構大変な作業です。
ただし、文章作法というのはある意味「決まり事」なのであって、後日どうとでもなる部分です。
対して、作者が得た着想というのはその人の内にしかないもの、かつ往々にして揮発性。
文章作法にてこずってる間にどんどん消えて行ってしまいます。

それよりも、まず「自分がわかればいい」程度にメモ書きしていって、自分なりに脳内再生できるところまで持っていく。
その後で「このシーンは要らない」とか「順番変えよう」とかいうことを検討する。
そうやってプロットを練っていって「脳内再生では完成した」ら、「他人に読ませるための文章」に翻訳すればよいのです。


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「プロットレス」「一発書き」でもいいじゃん? 

もちろん、推敲や校正とストーリー構成の検討を同時進行できる人は一発書きしたって構わないと思います。
漫画家でも、安彦良和みたいに白紙にいきなりペン入れしたりする人が居るのも事実です。
ただそれは、処理能力の高い人が複数の作業を同時進行しているだけで、そうしないと書けないということではないように考えています。

また、人間の寿命は有限ですし、着想が必ず実を結ぶとも限りません。
故に、プロットの時点で書いた本人すら「おもろない」と思うモノを、無理に頑張って文章に起こすのは無駄です。
そういう意味で、分離できるものは分離して作業する方が効率がいいと思います。


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能書きいいから具体例はよ! 

電話口でメモを取るでしょう、あの感覚に近いです。

たとえば、友人からかかってきた電話で、来週の待ち合わせをするのに
「2015年8月8日10時に、JR新宿駅に集合。西口を出て右手に見える小田急百貨店の3階にある喫茶店xxxxで待ち合わせ。JR新宿駅までは最寄駅から京急で品川まで行ってJR乗換~」
なんて書かずに
「8/8 10時 新宿西口 小田急3Fxxxx」
くらいで済ませますよね。

あるいは、あなたがその店を知っているならば
「8/8 10 小Qxxxx」
とかでも十分です。
何時くらいに家出ればいいかな?てのは後で自分で勘定すれば良いわけで、電話口でメモる必要はない。

もちろん、あなたが地方在住で、新宿駅までの道のりがわからないのなら、乗換駅と時刻をメモったりはするでしょう。
しかし、通過駅の時刻やら新幹線のワゴン販売で何か買おうかな?なんてことまでメモしたりはしません。

一方で、自分用のメモではなく、別の誰かに連絡するための手紙を書くのであれば、間違いの無い様にきちんとした文章を書く必要があります。
ただし、それは友人からの電話を切った後、食べかけの朝飯を平らげて歯を磨いて部屋の掃除を済ませた後でもできることです。
また、待ち合わせ自体が中止になればその手紙は不要です。


一方で、どんなに丁寧な文章で、自宅から新宿駅までの道のりや駅や車内での注意事項などを書き綴っていても、集合時刻や集合場所が分からなければ何の役にも立ちません。


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「どうやって書けばいいのかわからんよ!」……心配ご無用です。

文章作法、視点、誤字、誤用そういうものは一切気にせずに、ひたすら着想を書き出す。
基準:自分がわかればOK。日本語である必要もない。絵文字でも数式でもc言語でもOK。
前後のシーンと辻褄が合わなかったり、解消していない疑問を孕んだままでもOK。

僕は、プロットの書き方は特に決めてませんが、あえて言えば、基準は「自分がわかればOK」

とにかく浮かんだものが揮発しないウチにメモっておく。そこが最優先です。
文章は後でどうとでも捌けます。

 

どこまで掘り下げるのかは作者さん次第ですが、作品の具体的なイメージが脳内に浮かばないのなら、それは練りが足りないということです。逆にイメージできるならそれ以上細かく書く必要はありません。


その時のヒラメキにもよるので、プロットの粒度はまちまちです。
各シーンレベルのプロットを書く一方で、話の大枠についてのプロットも書く、みたいな。
ある程度のまとまりが見えてきたら、有機的にリンクさせる作業に入る。
でまあ、自分なりに脳内再生して、矛盾がないかなと思えるところまで持っていければとりあえずプロット完成って感じです。

そこまでくれば、あとは「他人に読ませるための文章」に翻訳する作業なので、あまり悩まずに書けます。
作業時間的なバランスは、文章を書くフェーズの方が圧倒的に大ですけどね。



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プロットは階層分けすると良い……こともある。

プロットをあらすじみたいなもの、と説明することもよくありますが、実はちょっと階層が違うものかなと考えてます。

 
元ネタが古いのは気にしないでください。

STEP1 全体のあらすじや大まかな設定レベルで書いてみる

・勇者ロトの血を引く若者 ローラ姫と旅出
・二男一女 ローレシアサマルトリアムーンブルクの王家 継がせた。
・時は流れて、ローレシア城に瀕死の使者 ムーンブルク滅亡 大神官の軍勢
・王子 出陣 単独? サマルトリアの王子と協力せよ 探せ
・王女も込み 3人パーティ 
・船、鍵
・鍵 金と銀 

・紋章
・本拠地ロンダルキア 山の上 雪原
・あやかし 精霊の守り 
・破壊神 いけにえ
・凱旋


STEP2 各シーン毎の構想を練る

シーン1 旅立ち
ローレシア城 玉座の間 王と王子
・使いの兵 重傷 手当構わぬ
・M落城 軍勢 魔物 使者死亡
・大神官 ※名前は保留 
・1人旅? ※理由は保留
・S王子 行き違い(※詳細保留) いらいらする 
・行き詰って ヒントが尽きる 意外な場所(※保留)にいる

  :

シーン25 大神官の呪い
・水の都 泊まる
・S王子 病気 呪い
・もうだめだ 弱音 離脱
・二人旅 不安 
・S王に報告 仕方がない 気にされるな
・いないと結構不便 
・回復手段は? どうすればいい?
・葉 
・復帰

  :

シーン44 ベリアルとの死闘
・くそ、回復が追いつかない 
ザラキ 利かない 焦り
メガンテ それはダメだ
・破壊の剣 呪いが? 構わない
・L王子 決め台詞 ※保留 そげぶ的な一言
・打倒 
・でもズタボロ 呪い 解けない
・キニシナイ 先に進もう 


STEP3 シーンのつながりとか、保留事項の穴埋めとか
・大神官の名前? ハジャゴードン ハジャゴーン ○ハーゴン
・行き違いの経路どうする? S城→洞窟→L城→S城 行き詰まり →街
・S王子無視して先に進んだら? →関所で止められる
・シーン25なくてもよくね? →前後のつながりに影響なし。削除OK。

等々


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まとめ

1)プロットは面倒なものではない、楽する為の手段
2)人間の能力を過信しない。人は忘れやすい生き物。だからメモれ
3)書いたものを読み返すのは時間がかかる。省ける手間は省きたい。だってにんげんだもの
4)処理能力高い人は、気にせず明日へ向かって走れ。