グレート物置91

がんばって書いたのはこちらに置いとく →がんばってなくても置く事にした

浴室ドア下 排水不良


浴室のドア下に溝がある。ドア閉でフラップが立つカラクリの一部。
要はフラップでせき止めた水を排水するための穴、これが詰まっているらしく、溝に水が溜まったままになっている。
その状態でフラップが開閉すると浴室外つまり脱衣所方向に溢れた水が漏れてしまうのである。

放置しておくわけにもいかないので、つまり解消を試みる。

作戦1:化学攻撃
いったん雑巾で溜まった水を捨て、排水溝へパイプユニッシュ(のようなもの)を流し込む。
前回はこれでかなり回復できたのだが、今回は1時間経っても動きなし。

作戦2:物理攻撃
ネットで調べてみると、同様の問題を抱えているご家庭は少なからず、といったところ。
化学系とは別の手法として、排水溝にブラシ付きのワイヤを送り込み掃除するという手段で解決したとの報告多数。
早速、近所のホームセンターへ物色。それっぽいものを買ってきて試す。

途中まで、長さにして30cmくらいかそれくらいまでは何とか入っていくが、それ以上はどうしても入らない。
仕方がないので、そのままゴシゴシしてみるものの大したゴミは取れない。
当然詰まり具合もそのままである。

あまり気は乗らなかったのだが、業を煮やして今度は主排水口(排水トラップになってる筒)の方から突っ込んでみるとほぼ全体長さにして1mほどがスルスルと入っていく。ただしこちらも目立った手ごたえなし。

ダメ押しで真鍮線を2mほど切って、1mの撚線作ってリトライ。これは溝側からもすんなり入っていく。物理的な詰まりにはHITしない。
この時点でほぼ打つ手なし。

作戦3:化学攻撃#2
ブラシ付きワイヤでゴシゴシすると、押し込んだ分の水は掻き出せるので、その分にユニッシュ(のようなもの)を充填しておいた。
当然ながら一目盛分くらいで満杯となりそのまま滞留してしまう。とりあえず穴の淵までにしておいてしばらく放置。
15分後、ダメ元で覗いてみると今度は多少水が引いている。


■考察

そもそもなんでこんな構造なのか、まったく意味がわからない。
いや、フラップ方式にした狙いはわかる。要は段差をなくしたいわけだ。フルフラットでバリアフリー!すばらしいネ!
ただフラップにしただけでは可動部から水漏れするからその手前に溝を掘って水を受ける、という算段。

そこまではわかる。

解せないのは、その溝の排水についてである。
解体できないのであくまで推測を含むが、ワイヤを突っ込んでみた感触からすると、溝中央の小穴からほぼ一直線に主排水口へと通路があると考えられる。
正確には、小穴の付近は溝とほぼ直角で10cmほど先で斜めに曲がっている、と推察。
ここが詰まると当然溝がヒタヒタになるので、構造設計として重視すべきは
1)詰まりにくい
もしくは
2)簡易に掃除できる
であろう。

どっちもダメ。話にならない。

1)詰まりにくい
小穴両端のネジ配置や主排水口側の接続部からすると、管路の幅はせいぜい数cm。指2~3本分くらいか。
こんな狭い穴を大した勾配もなく水がチョロチョロ流れていくわけである。
流体も清水ではない。浴室という機能上、必然的に毎日人間の髪の毛やら垢やら石鹸カスやらが大量に通過していくわけである。
そりゃそのうち詰まるだろう。アホか。
管路断面積と流体の特徴。これは設計上まず見落とすことはあり得ない要素であると思う。
誰が考えた仕組みなのか知らないが、これを商品としてGoサイン出した人にどういう了見なのか意見を伺いたい。

2)簡易に掃除できる
これもダメ。
まず、この管路は開口部が両端しかない。つまりどちらかからワイヤ等を突っ込んでゴシゴシするしかないのである。
2つある開口部の内、下流側は主排水口。やってみるとわかるがこれは下水からの臭い逆流防止トラップを兼ねているので、管路にアクセスしようとトラップ器具を外すと当然それなりの臭いに襲われる。臭いがなくたって誰しもこんなところに手を突っ込みたくはない。
では上流側といえば、開口部の手前は溝を金属板で覆っており、流路といえば板の真ん中に空いた小さい穴(消しゴム大くらいか)一つ。
せめてこの金属板をガバっと外せるのならまだしも、この穴の向こうにアクセスするにはドア枠を外すしかないわけで、当然毎週とか月2で掃除する度にそんなことする奴はいないだろう。
仕方がないので、この小穴からワイヤを突っ込んでいくしかないのであるが、厚さ0.5mmくらいの金属板に単純に開けただけの穴なので、これがまたワイヤやブラシへ絶妙に引っ掛かる。

ネットで検索すると、某メーカの公式回答の一例として
「主排水口側からホースで水を送り込む。ただし反対側から汚水が噴き出すので脱衣所が濡れないよう注意」

もはや狂気としか言いようがない。

下水の入り口になってるトラップ部にホース突っ込んで上水道に繋げるのもかなり抵抗あるし、ドア下の穴を露出するにはドアを開けるか外すかしかないわけで、下流側から水圧かけて噴き出した水をどうやって抑えるのか。

 

■改善案

たとえば…

要は溝に溜まった水がさっさと退けばよいのであるから、排水経路をパイプにする必要がない。
わざわざ暗渠にしなくったって、ドア下の溝を浴室の壁沿いに延長してそのまま主排水口のところへもっていけばよい。
そうすれば、風呂上がる際にシャワーでざーっと流してしまえるし、週末の掃除だってスポンジや雑巾でちょっと拭けば済む。

なんで汚れた水をわざわざ溝に溜めて、狭い管路を通そうとするのだろう。理解に苦しむ。